お絵かき初心者が”愛”だけで嫁キャラを描き切るまで!
たぶんTwitterのイラストを見て、ブログに来てくれたのだと思います。
ありがとうございます。
初めてまともなオリジナル絵を描いたオタクが、
完成まで絵を公開しない代わりに、ツイッターとブログに殴り書いてまとめたものです。
2か月分のまとめで長いので、流し読みで楽しんでいってください。
早めに描き始めて時間がかかっただけにも思えるので、完成絵はうまくないですが、お手柔らかに見ていってください。
もくじ
始まり
6/29の1/2summerの発売7周年に向けて、2か月かけて7周年記念ファンアートを描いた、
ぼくの軌跡を振り返ってみます。
ホントの最初を振り返ると、2019年1月…今は6月の終わりなので、ちょうど半年ですね。
1/2summerから「詩代叶」ちゃん
ぼくの、いわゆる嫁キャラです。
以下、「叶ちゃん」と書いていきます。
今までにまとめた好みのイラストから下調べ
「Twitterで見かけた好きなイラスト集」というタイトルで、気に入ったイラストをまとめるようにしているのですが、どういう風に描くかの参考になり、思わぬところで副産物が生じました。
イメージはOK…。
でも、オレにできるかは知らん。
いざ、真っ白のキャンパスに…!
ぼんやりした構図は半年前から頭の中にあったし、いろんな絵を見てみて構想も固まってきて、
とりあえず吐き出すべく、描いてみることに!
かなり前、半年前くらいから考えていた絵の構図なだけに、ここまで一気に描きました。
描いたときは、これいけるぞ!?かわいいぞ!?って思っていました、マジで。
今までにも何度か、何も見ずに叶ちゃんを描いてきましたが、描いた次の日になると「だれだお前?」ってなるんですよね…
ぼくだけでしょうか…描いてるうちは「めっちゃ叶ちゃんに見える!かわいい!」って思っているのですが…;
モデルは自分!
実験の都合で早寝したので1日空きましたが、翌々日も時間が取れたので描き進めました。
- ちょっとデブいので①頬の輪郭の線の角度を整えて②目の位置を少し上に持っていってスッキリ顔にさせよう
- 体の上半身がより具体的に描けたらいいかな
と思いました。
「上半身」、そして何よりも「手」が激ムズということに気づいたのですが、天才的な方法で突破口を見出しました。
自撮りは滅多にしません、イケメンは撮ってもらう側なので()
こんな感じ!1日目と比べてかなりよくなったように思います!
モデルはもちろんぼくです(実際に撮った写真)。
想像したポーズを自分で実際にやってみる(ゲームのパッケージを抱きかかえながら7周年の”7”を両指で表現する)と、かなり難しいというかリアルでは再現がほぼ不可能なことに気づきました。
そこでこのようなポーズに変更しました。
今夜も不安で胸がしめつけられながら就寝です。
原画家さんの凄さを実感
見れば見るほど、原画のせせなやう先生のうまさがわかってきます。
と、同時に、絵師としてのすごさをひしひしと感じます。
ぼくと絵師さんの差は歴然。かわいく描けない、つらい。
線画の完成
最後の砦だった手の下書きが終わったら、
下書きの線を薄くして、線画(一本線にする)を描いていきます。
16枚の叶ちゃんイラストを開いていて、見たい表情に切り替えながら作業していました。
二次元ヒロインは、360度すべての角度から見るというのが不可能なので、
いろんな角度から見た叶ちゃんを脳内にインストールしていきます。
どこを描くにも、よく見て、叶ちゃんになるように、
それ以前に人間味が出るように、ゆっくり進めていきます。
モデルがぼくなので、よく見て描けばそれだけぼくの手に近づいてしまいます、
女の子の手じゃない…;
手というか指ですかね。
せせなやう先生の手はすっごくかわいいので、いっぱい描いて特徴を掴みたいです。
手の練習って、本来自分の手を見たりするものらしいのですが、それをすると今回のように「ぼくの手」が描けてしまうので、「せせなやう先生が描いた手を覚える」戦法で行こうと思います。
やっと線画が完成、ここまで2週間くらい。
いざ、色塗りへ…!
ここからまた難関です。
わけがわかんない。
ここで、パーツごとに移動して顔のパーツを微調整するために、線画のレイヤー分けを行いました。
めっちゃ疲れました。
と、この時は思ったんだ。
ですよね。これをひたすら繰り返していきます。
ここが一番時間かかりました、毎日「見て少しいじって」を繰り返していきます。
目イキングはPixivで検索し、karoryさんを参考にしました。
目の位置を変えたから、今度は口が違って見える…。
色を塗りながらも、顔パーツの位置の微調整は継続しました。
「これが叶ちゃんだ!」と思えるまで。
だいぶネガティブにもなりました。
でも確実に進んでるし、描かないと完成しない!!
板挟み。
自分のクセはわかってる、でも”わかるとできるは違う”。
どうしてなんでしょうね。
描いてはだらだらして、少し時間を置いて見直して、を繰り返していきます。
4200×6000の(超?)解像度で描いていたのですが、iPadが(Proとは言え)限界なようで…
半分の2100×3000に解像度を落としました、これでも2Kくらいあるので十分かなと。
6/29が締め切りなので、そろそろ時間がやばいかもしれないなと焦ってきました。
髪の影をがんばりました。
かなり進んで見えます、7周年の6/29の締め切りに向けて1ヵ月あるのは、思ったより余裕に感じてきました。
やれば何でもできる、と思いたい、やるときに一気にやるタイプ。
ちなみに髪の塗り方はこちらを参考にしました。
ざっくり説明すると
- エロゲ塗り(オレも定義はよくわかってない)では、ベース・影1・影2の3色を使用します。
- ベースの色を「塗りつぶし」で置く(小麦色のこと)。
- 影1を「ペン」で書いていく(茶色のこと)。
- 影1の毛先と付け根を「エアブラシ」で透明化していく。
- 影2を「ペン」で書いていく(こげ茶色のこと)。
- 影2も同様に「エアブラシ」で透明化していく。
この透明化の時、通常消しゴムを使うようなのですが、境界線がくっきりしてしまいうまくできなかったのでぼくはエアブラシを使いました。
透明化の作業は、毛束1つ1つで分けたほうがいいと感じました。なので、髪の影レイヤーは30個くらい作って、すべて別々に透明化(グラデーション)の調整を行いました。
浴衣や袖、腕や手の影を足していきます。
あとは微調整です。
微調整には1週間くらい見ておきたかったので、だいぶ余裕があるように感じました。
このへんを微調整してみました。
- 線画の色
- 涙
- (爪)…線画を直すのはめんどくさいので、気が向いたら。。。
- 指の影
- 髪留めのまわり
- ハネ髪
- 右上の髪影
ちなみに、せせなやう先生の涙の描き方はおそらくこれでいけます。byいとこ。
- 影のピンク置く
- 影にグラデーションをつける
- 水滴外側の白いところを、選択して、エアブラシで外側から濃くなるように塗る
- いちばん白いハイライトを発行レイヤーで白丸で置く、これは光源由来なので色は光源に合わせる。
- 濃い白い線は、涙の雫のへちゃげてる下側に適当に置く、これはまわりに光の反射なので背景に合わせる。
ついでに涙の参考資料も。
背景を考えていく
本当は背景はシンプルなのにしようと思っていたのですが、
6/29の7周年まで時間に余裕がありそうなので少し考えてみます。
例えばこんな感じで。(パワポなので編集は雑)
今まで聖地巡礼で撮ってきた写真を組み合わせて、仮で作ってみました。
やっぱり背景に情報を増やすと、叶ちゃんが薄れてしまいますね。
初めて書いたイラストなので
もうちょっと絵を強調したいところ…;
ツイッターだとシンプルにこんな感じかなー。
叶ちゃんメインで、背景の主張は控えめに。なしにしようかな…。(パワポなので編集は雑)
お祝いコメントと背景で、仮の完成!
でき、、ました、、、!!
こんなもので、、、どうでしょうか…!?
意識した箇所は以下の通り。
- 「1/2summer、7th Anniversary」の文字はゲームタイトルの配色に合わせて。色の逆転は、焦げ茶色ベースにしてしまうと、本来影を表す暗い色が手前にある違和感を感じたから。
- 「2019.06.29 みんと」の文字は、正直見えなくてもいい部分なので、こげ茶ベースで、かつ見えなくならないように白で縁取り。
- このままでは、キャラが手で「7」を作っているのが気づいてもらえないので、左下に「おめでとうございます」の文字を配置。この時、白ベース・こげ茶の縁取りで描いてしまうと、上下の2か所の文字の主張が激しすぎて絵が後ろにいってしまうと思ったため、こちらもこげ茶ベース。
- 背景はパッケージに合わせて”自然”っぽい色に。グラデーションを使用してちゃんと手を加えた印象を。
これらによって、絵を見た時に
「①叶ちゃんの顔を見る(1度目の高評価)→②上のAnniversaryコメントを見る→③ゲームパッケージを見る→④おめでとうコメントを見る→⑤手の指の本数に気づく(2度目の高評価)」
というような一連の流れを展開できたと思います、思いたい。
ひとまず完成!
ですが、公開予定の6/29まであと2週間もあるので、何度か見直して、気になった箇所があれば直していきたいですね。
120点を目指して修正、そして完成へ…!
下の謝辞の項目で詳しく述べますが、リアルいとこが、絵師をやっています。
仮の完成イラストを送って添削をしてもらいました。
見た時の第一声が「うまw」で、ぶっちゃけかなりの好印象だったようなのですが、細かいところまで無理やり意見してもらいました。
修正するなら以下の通りです。(完了)or(未完)or(無理)
- (完)トリミングで下の方を削って左手首を隠す。
- (無)右手、第一関節を意識したふくらみを持たせる。
- (完)右手、爪はやっぱり書いたほうがいい。
- (無)右手、手の平がただのマルすぎるので四角く。
- (完)右目涙の主張が弱いので位置サイズと角度を調整。
- (完)目の上のまぶたの線を忘れている。
- (完)まつげ内の線をせせな絵に近づける。
- (完)鼻のハイライトの主張を強くする。線画はそのままに。
- (完)口のしたの影はいらない、もしくは大きくしてもいい、ゴミがついてるように見える。
- (完)着物の模様の影を逃げているが、別レイヤーでクリッピングしてそこだけ塗る、簡単。
- (完)右腕まくり部分に影がない。
- (完)バンダナにグラデーションで影をつける。
- (完)バンダナの黒を薄くする。
- (完)顔部分のぼかしを、線画の下に入れる。
その結果がこちら。
これが完成絵です!!
あまり変わって見えませんね。数秒間見つめないと気づかないと思います。
いとこが言ってましたが、「右目の完成度が高いのと顔のバランスが完成しているので、まず”うまい”と思える」ようです。
ぼくはせせな先生の目が好きだからがんばっただけなのですけどね。
ただ、線画にかかわる手直しは、妥協しました。これをやってると、影をつけたりぼかしたりグラデーションをつけたりした箇所の塗りなおしも必要になってしまい、かなり膨大な時間と神経を消費してしまうと思ったからです。
そして迎えた6月29日
目標は10RTなのですが…!
お絵かき環境の話
機材の紹介
- ペンタブ:iPadPro 9.7インチ 第6世代
- ペン:Apple Pencil
- ソフト:MediBang Paint for iPad
- ソフト:MediBang Paint Pro for Windows
総額11万円くらいです。(iPad9万、Apple Pencil1万、iPadガラスフィルム1万、ソフト無料)
まぁiPadは、もともとスマホゲーム(白猫)をガチでやるために買って、絵のこと以外にも使い道はあるので実質5万くらいの配分かとは思います。
iPadで困ったこと
ぶっちゃけ特にありません。よくばるなら、って話をしてみます。
- 高解像度の絵を描くとメディバンがよく落ちる。
- ベクターレイヤーが使えない。塗りつぶしや線画の調整に使いたい。
iPadというよりもメディバンペイントのソフトの話になりますね。
でも無料でこれだけできたら十分って感じです。むしろ感謝、感謝。
クリスタなどのPC用イラストソフトを使用して月額ほにゃららになるほどの絵を描いていませんので、しばらくはメディバンを重宝しようと思います。
謝辞
せせなやう様
1/2summerというぼくがいちばん好きなエロゲの原画家さんです。
好きです。大好きです。
うーん、、、これでもまじめですが、まじめに(伝わりやすく)書きますかね。
えーっと、ね。
正直な話、
ぼくがどんなにがんばっても、それは叶ちゃんじゃありません。
原画が「せせなやう」な叶ちゃんが、ホンモノの詩代叶
なのです。
自分で描いてみて、改めて実感しました。
絵を描く技術もですが、
それを越えて、いや、その先にあるのかもしれませんが、なんというか、
「見る人をホントにドキドキさせる絵」を描けるのはせせなやう先生なんだなって思いました。
絵って、
悪い言い方をするとただの「絵」。
実物ではないし、実物を100%反映した”写真”でもない。
1枚の創作物、作りモノ。
それでもその1枚の作りモノに、せせなやう先生の描いた絵には、これだけ心を動かされるんだな、って思いました。
自分で描こうとして細かいところを見れば見るほど好きになりました。「目」に始まり、「髪の毛束」に「腕」や「指」などなど、普段あまり意識してみていなかった部分も女の子らしいかわいい感じに仕上がっているんだなって気づけました。
でも、そんな絵を描けるようになるのはぼくには無理なので、せせなやう先生ご本人に描いてほしいものです。
せせなやう先生はガチの絵師さんなので、きっとお仕事がたいへんで息抜き絵を描く時間もあまりないかと思います。
それでも、ラクガキでもいいので、いろんな絵が見たいですね。
ぼくみたいに、絵を自分で描いちゃうくらい、こんなに好きなファンもいるんだって伝わったら嬉しいです。
もっともっと絵がうまくなって、せせなやう先生のお手伝いができて、少しでも負担を減らしてお仕事に関係のないイラストを好きに描ける時間を増やせたらいいな、なんて思っています。
今のままでは力及びませんが…
熱意じゃなくて実力で目に留まれるように、、、がんばります…!!
絵師のリアルいとこ
今回のお絵かきは、ほとんどを自分で考えて、見て、調べて、進めましたが、
リアルいとこのアドバイスをかなりもらいました。
絵を描くときに、
「こんな風にしたい」ってイメージはあってもどうやればそうなるのかがわかりません。
それがお絵かき初心者と上級者の違い、要は知識量(経験値も含む)の差だと思いました。
ぼくはマジの初心者なので、なーんにもわかりません。
それに勉強は嫌いで、「必要は発明の母」タイプ、必要に感じないとがんばれない、明確な目標・ゴールがないとどうがんばればいいかわからないタイプなのです。
そこで、どういう手順を踏んだら(せせなやう先生の)絵の表現ができるのか、実際に見せてわかりやすくかみ砕いてくれたのがリアルいとこです。
これがリアルいとこの絵です。まじでうまいよね…笑
説明が客観的で論理的でわかりやすいし、賢いから話してて会話がほんとスムーズなんですよね。
wiseだけど、それよりもむしろcleverな賢い。
しょっちゅう通話して、「ここってどうやったら描ける?」と訊きました…笑
この場を借りて感謝と宣伝をば。
最後に(絵が下手だけど描きたい人へ)
2か月前に描いたヘタクソなラフイメージから完成するまで様子を見てもらって、ヘタなりに時間をかけてがんばったことが伝わったかと思います。
絵って、上手く描けないとモチベあがらず投げだしちゃいますよね。
ぼくもそうなりそうでした。
でもそれ以上に「叶ちゃん(好きなキャラ)をかわいく描きたい!」というモチベが勝っていて、その結果最後まで描ききることができました。
ぼくがやったのは、
構図は違えど、元キャラをよく見て、描いて、直して、よく見て、描いて、直して…
これをひたすら繰り返しただけです。
いわゆる絵がうまい人というのは、これを繰り返すことなく一発で完成した絵を描けることを言うのではないかと思いました。
ぼくみたいなヘタクソでも、毎日見直してどこをどう変えればいいかをひたすら考えたら、自分でもかわいいと思える作品になれたと思っています。
どうやったら一発で完成した絵を描けるのか、
それは、今まで描いてきた絵が、その時新たに描こうとする絵の下書きになっているからだと、ぼくは思います。
たくさん絵を描いて、絵を描くときの一連の作業を体にしみこませ、どこをどう描くとかわいく見えるのかを突き詰めたのが、
短時間で高度に洗練された絵を仕上げる”神絵師”なのかなと思いました。
なので初心者が一発でかわいい絵なんて描けるわけがなく、
経験値がたまるまでは、一枚の絵に膨大な時間をかけることをいとわないことが大事、
その修行にどれだけ耐えられるかが、凡人と神絵師の差かな、と。
今後の活動について
今回初めて、1つの絵を一通りの手順を踏んで完成させた、わけですが、
「絵を描く」という一言で済ませてしまいがちな一連の作業を一通り把握できた気がします。
今回は約2ヵ月はかかってしまいましたが、次回はもっと早く描けるんじゃないかなと思います。
というわけで、次回もあると思います…!!
描きたい絵がたくさん!!!
描きたい構図がたくさんあります!!!
ぼくは、言うと(宣言して期待されると)できなくなっちゃうタイプなのであまり言いたくありませんが、まぁ温かく見守っていただけると嬉しいです。
それでは!!
絵を描きながらちょくちょく殴り書きしていたのをまとめただけの記事でしたが、
ここまでお付き合いいただきありがとうございました~!ノシ
Pixiv:https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=75453640
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