【感想】生命のスペア

2020年10月11日あかべぇそふと, エロゲ, エロゲ体験版, 中島大河, 体験版感想, 橘まお, 生命のスペア, 花澤さくら

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生命のスペアの感想です。
泣ける作品がやりたいということでフォロワーさんにおすすめしてもらいました。

徹夜で1日で終わらせました。

以前のブログで書いた記事の、リメイクです。

※本記事のスクショ:Copyright©AKABEiSOFT3.All rights reserved.

生命のスペア

ブランドあかべぇそふと
発売予定日:2016年8月26日(金)
ジャンル:大切な人のためのADV
原画:秋空もみぢ
シナリオ:中島大河
BGM:西坂恭平

【感想】生命のスペア 体験版

↑以前書いた、体験版の感想です。
↓これ以降はネタバレありで書き進めるので、未プレイの人はご注意ください!

 

シナリオ

ぼくが覚えておくために、がっつりネタバレをしながらストーリーをまとめます。

公式のあらすじはこちら

体験版シナリオ

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桜紋病(おうもんびょう)
それは胸のあたりに桜の花びらのような模様が浮き上がり、悶え苦しみ最後には死に至ってしまう病気。
心臓が痛む発作が稀に起こり、あまりに痛みに胸の周りや首を傷つける自傷行為で死に至ることもある。原因も治療法もわからず、不治の病とされている。

助かる方法は心臓の移植だが、適合する可能性は低く、患者の遺伝子情報と近ければ近いほど適合性は高くなるとされていた。

夙川恵璃(しくがわめぐり)は桜紋病を発病し、稀に起こる急激な心臓の痛みと闘いながら日々を過ごしていた。ある日発作が起きた際に主人公静峰竜次(しずみねりゅうじ)に救われ、それを機に2人は仲良くなっていった。
竜次は兄を桜紋病で亡くしており、発作に対して自傷行為をさせないような対処を知っていたため、即座に助けることができたのだ。

恵璃の妹にあたる夙川璃亜(しゅくがわりあ)は、恵璃のドナー提供者「デザイナーベイビー」として生まれ、つまり恵璃とまったく同じ遺伝子情報を持つように遺伝子操作されて作られた存在だった。

桜紋病に苦しむ恵璃は、臓器提供を受けることのできる年齢を迎えようとしていた。提供する側の年齢には規制がなく、それはすなわち、誕生日の当日から妹の璃亜の心臓を移植することができることを意味した。

しかしそうなると、当然、璃亜は生きられない。

「自分は死ぬ運命にあるのだから璃亜に生きてほしい」と願う姉の恵璃と、
「姉のために生まれてきたのだから」と死を覚悟する妹の璃亜。

恵璃は、この病気に理解のある竜次に、璃亜が生きるよう説得するようお願いしていた。

しかし璃亜は、竜次がその話題を切り出すと徹底的に拒み、まったく話を聞いてくれなかった。

この究極の選択「どちらが生きるか」の議論には家族全体での話し合いが必要と考えた恵璃と竜次は、家族として意見できるよう、お互いに偽りの恋人の関係になることに決めた。

しかしその竜次自身の胸にも、桜の模様が浮き上がっていた。

~体験版終わり~

製品版シナリオ

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夙川夫妻は結婚して10年間子供ができないでいた。やっと授かった息子は流産で死んでしまった。そこに生まれたのが恵璃だった。

しかし桜紋病にかかってしまった。夙川夫妻は、当時璃亜を生む判断をしたことが、人として狂っていたことはわかっていた。

恵璃を救いたい一心で誤った判断をしてしまった。生まれた璃亜もひとりの家族に違いなかった。

恵璃の誕生日が訪れ、レシピエントとして臓器提供を受けることができる年齢に達したことを意味した。恵璃と璃亜は”どちらが生きるか”で口論になる。”璃亜に生きてほしい”恵璃と、”姉を生かすための命”だと言い張る璃亜。

激しい言い争いの後、璃亜は家を出ていってしまう。璃亜を探すが、その途中で恵璃はかつてない胸の痛みに襲われる。桜紋病の末期症状、胸だけでなく全身に桜の模様が広がるところまで来てしまった。なんとか痛みが収まり捜索を再開し、無事璃亜を見つけることができた。恵璃の望みである”璃亜が生きて、本当に生きる目的”と説得することができた。しかし今度は竜次が強烈な胸の痛みに襲われ意識を失ってしまう。

病院で目が覚めた竜次は、末期症状が意味する残された10日間を、病院で麻酔を受けながら過ごすか、普段通りの生活に戻るかの選択を迫られる。同じく末期症状を発症していた恵璃も、同じ答えだった。2人は普段通りの生活に戻り、2人だけで最期の日まで過ごすことにした。

最期の10日間、2人はほとんど毎日訪れる胸の痛みと闘いながら、可能な限り普段通りの生活をした。

痛みの激しさが増し、意識が朦朧とする中で10日目を迎えた。最期の日を覚悟し、立ち上がることもままならない状態で軒先の桜の前に移動した。

直後、恵璃は全身を猛烈な痛みが駆け巡った。しかし一瞬で痛みを感じなくなった。恵璃は最期の時が来たことを悟った。竜次に抱えられて桜を見上げるも、花はもうほとんど残っていなかった。わずかに残った桜の花びらが恵璃の口元に落ちたが、それが吐息で揺れることはなかった。

竜次の体にも最期の時が訪れた。痛みは今までよりも激しかったが、寄りかかっている恵璃の眠りを妨げまいと懸命にこらえた。すると恵璃と同じように、ふいに痛みはなくなった。目を閉じようとした時に恵璃の声が聞こえた。空を見上げると満開の桜が見えた。

時が流れ、璃亜は研究者になっていた。桜紋病の発生条件と移植以外の治療法を開発するために。
姉のためだけに生まれ姉のためだけに死ぬつもりだった命は、多くの人たちを救うために懸命に生きている。

~終わり~

 

感想

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ゲームを進めるのが死ぬほどしんどかった

かわいいなぁとかって幸せを感じても、
そろそろ発作がくるのか?終わりがくるのか?って思いながらプレイしてしまって、
終始、心のどこかがうずくようでした。

 

プレイ中はこんな感じでした。

好きになったヒロインが苦しみ、もがき、叫び、弱っていく…。

精神的にかなり堪えました。

死を前にした生の輝き

自分の話をします。

前にちょっと考えたことがあったのですが、自分がすぐ死ぬとしても正直後悔とかはありません。

そりゃゲームやってれば楽しいし、実験がうまくいったら嬉しいし、生きてて楽しいこともいっぱいあります。

でも生きていることが普通すぎて、何かのために一生を賭けているって言えるほどのものはありません。

だからすぐ死ぬ、ってなっても別に後悔とかはありません。

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でもそれは、ぼくがすぐ死ぬって状態にないからなんだなって思いました。
本当に死を前にして、普通のことすらできなくなると、本気で生きたいってなるんだと思います。

あと、本気で守りたいものがないから、ですねwこれが恋…いや愛、か。

体が不自由な人や病気で短命な人の気持ちがわかった気になるのは間違いだと思いますが、そういう状況に近いものを教えてくれた気がします。

家族のぬくもり

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ぼくの話をしてもしょうがないですが、両親に関してはいろいろあって竜次と同じような状況です。実質いないようなもの。

家族の温かさを感じられる作品でした。

橘まおボイスが神

恵璃ちゃんを演じる橘まおさんボイスが素晴らしかったです。
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幼なじみの中がいい雰囲気、クールビューティーを演じる恵璃ちゃんの演技、激痛にもだえ苦しむ演技、死を前にした弱々しい演技、

どれもゲームをしているぼくに直接訴えてくるような、竜次になったような臨場感を与えてくれる、完璧な演技でした。

えっちしーん

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アリかナシかで言うと、アリ、あってよかった、必要だったと思います。

まだ元気な時のいちゃらぶえっちはふつーにアリですし、死を前にしたえっちシーンも、展開としてはアリでした。

でも個人的には、早く苦しむシーンが終わってほしいのと、先が気になる思いが強く、致してる場合じゃありませんでした。

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このシーンは最高でしたwこのあとの璃亜ちゃんのおなにーしーんも、ものすごく好きでした。

璃亜ちゃん

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胸を張ってこれのために生きているって言えるモノ、について、エピローグに描写がありましたね。

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自分をスペアとしか思っていなかった璃亜ちゃんが、最後には自身の目標に向かって必死に生きているのを見ると、涙が止まりませんでした。

ストーリー分岐

そもそも選択肢もストーリー分岐もありませんでした。

体験版をプレイして、恵璃が生きるか璃亜が生きるかの選択を迫られると思っていたのですが、そんな残酷な選択肢はありませんでした。

個人的には、その両方の選択肢があって、もう少しぼくの心をズタズタにしてくれることを期待?していたんですけどね…。

BGMが良かった

ゲームの雰囲気やシーンにぴったりなBGMでした。逆にBGMが途切れるシーンも演出として素晴らしかったです。

 

最後に

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この作品が伝えたいことは、デザイナーベイビーの科学倫理の話、タイトルの”スペア”の部分かと、無意識的に思っていました。

しかし後半は、ずっとタイトルの”生命”の部分が印象的で、命、家族、愛といった非科学的なテーマについて訴えかけてきたように思いました。

少し個人的な話をすると、本作品のようなリアリティの強いエンディングよりも、ちょっと無理やりでもみんな幸せになれるハッピーエンドな作品の方が好きです。

どれをハッピーエンドとみなすか、難しいところはありますけどね。

久しぶりにものすごくたくさん泣いた気がします。

 

それでは、ここまで読んでくれてありがとうございました!

他にも気になる記事があったら見ていってください!

 

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